体はドクペで出来ている

インフラ、Goの割合が多い技術ブログ

リモートワークのITエンジニアが地方移住して1年が経ちました

はじめに

2020年初頭、新型コロナウィルスが世界に拡散しました。日本でも続々と感染者が増えていき緊急事態宣言等の発令が行われたことは記憶に新しいことかと思います。感染防止のためリモートワークに移行する会社が続々と出始め、弊社も比較的早い時期からフルリモートが前提の体制となりました。

そんな中都内で一人と一匹(猫)で暮らしているITエンジニアである私はこのまま都内に住み続ける意義について改めて考え、最終的に地方移住へと踏み切りました。それから1年が経ったので改めて振り返り地方移住の現実について一例を共有し、迷っている方の参考になればという思いから今回筆を取りました。

言うまでもないかとは思いますが、これは私の来歴と置かれた環境が前提となるため全ての人に当てはまる普遍的な知見ではありません。いたずらに「地方移住最高!」とか「地方はクソ!都会最高!」等という煽りをするつもりはなく、また一口に「地方」といっても場所によって様相は様々であるためあくまで一例として参考にして下さい。

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書評 マイクロサービスパターン [実践的システムデザインのためのコード解説]

はじめに

この本はマイクロサービスアーキテクチャーで開発・運用していく中で普遍的に存在する課題とその解決法の選択肢を紹介する書籍です。

book.impress.co.jp

Food to Go, inc. (FTGO)という架空のフードデリバリー会社(既に日本でもお馴染みになっているアレがモデルかと思われます)がモノリシック地獄の苦境に陥っており、これを如何に脱却するか……というストーリー仕立てで解説が始まります。但しストーリーはあくまで背景設定程度であり各章の冒頭で思い出したように触れられる程度で、全体としてはハードな技術書であり然程とっつきやすくはありません。

モノリシックからのアプリケーション分割、分割したサービス間(=プロセス間)の通信方法、トランザクション管理、データの集約方法、テスト、運用、デプロイ等々マイクロサービスを扱うにあたり発生する配慮が必要なポイントが網羅されています。チーム運営の課題等はほぼ触れられず純粋に技術的な内容なのでそちらの深い知見が欲しい人は別の書籍を当たった方がよいでしょう。

また書中で紹介されるコードはほぼ全てJavaであり(原著者がJavaに強い人らしい)Java経験が無い人は雰囲気で読むことになりますが、コードの書き方はあまり本質的なところではないので特に問題は無いかと思います。実際私もJava経験は無く「Goだったらこう書くかなぁ」となんとなく想像しながら斜め読みしましたが特に理解において支障はありませんでした。

特に必須となる前提知識は無いように思いましたが、強いて言うならば基本的なDDDの用語と個人開発で構わないので自分でインフラ構築とアプリケーションコードの開発をしデプロイ、運用した一通りの経験がある方が望ましいでしょう。

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書評 アジャイルサムライ――達人開発者への道

はじめに

この本はアジャイル開発の実践的な考え方・プラクティスを紹介していくもので、親しみやすい口語と豊富なイラストを中心にしているのが特徴です。

shop.ohmsha.co.jp

そもそもアジャイル開発とは、という入門編から始まりツールの紹介や計画作り、プロジェクト運営、プログラミングの手法まで一通り開発の全体を扱います。また単なる方法論のみではなく日本語訳者によるコラムを通して実例の紹介等もあり、親しみやすさと相まってとても理解がしやすい一冊となっています。

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